「また同じ失敗をするかもしれない」 「次はどう判断すればいいんだろう」
立ち直ったあと、次に待っているのは「また判断しなければいけない瞬間」です。
仕事で、家族のことで、お金のことで、人間関係で。 また判断を迫られる。また選ばなければいけない。
そのとき、「前と同じように失敗するんじゃないか」という不安が襲ってくる。
でも、もしかしたら。 次の判断を準備するために必要なのは、「正しい答え」を探すことではなく、「自分のバイアス」を知ることかもしれません。
次の判断が怖いのは、バイアスが見えていないから
前回、あなたは判断を誤ったかもしれない。 でも、なぜ誤ったのか、分かっていますか?
「情報が足りなかった」 「考える時間がなかった」 「相手に流された」
そう思うかもしれません。
でも、本当の理由は別のところにあるかもしれません。
それは、あなたがどのバイアスの影響を受けて判断したか、気づいていなかったからです。
あのとき、あなたは何を見て、何を見なかったのか。 あのとき、あなたは何を恐れて、何を軽く見たのか。
それを知ることが、次の判断への準備です。
あなたの判断を歪めている「バイアス10選」
次の判断に向けて、まず知っておくべきなのは、あなたがどのバイアスに影響されやすいかです。
1. 確証バイアス 👉 「やっぱりこうだと思った」と、自分の予想に合う情報だけを集めてしまう。反対の情報を見逃す。
2. アンカリングバイアス 👉 最初に触れた情報(金額・印象・誰かの意見)が基準になり、その後の判断がそこに引きずられる。
3. 損失回避バイアス 👉 得られるものよりも、失うものを強く感じる。リスクを大きく見積もりすぎて、動けなくなる。
4. 楽観バイアス 👉 「自分は大丈夫」と思い込み、リスクを過小評価してしまう。準備不足のまま進んでしまう。
5. 現状維持バイアス 👉 変化を避け、「今のままでいい」を選んでしまう。判断を先延ばしにする。
6. 後知恵バイアス 👉 結果を知った後に「最初から分かっていた」と思い込む。次も同じように「分かるはず」と過信する。
7. 利用可能性バイアス 👉 直近の出来事や印象的な情報に引きずられる。「前にこうだったから、今回もそうだろう」と決めつける。
8. 集団同調バイアス 👉 周りの意見に無意識に合わせてしまう。「みんなそうしてるから」で判断する。
9. 正常性バイアス 👉 「まだ大丈夫」と、危険信号を過小評価してしまう。手遅れになるまで動けない。
10. 感情推論バイアス 👉 今の感情が判断の基準になる。「不安だから危険」「ワクワクするから正しい」と思い込む。
これらは、あなたが次の判断をするときにも、静かに働くバイアスです。
「私はどのバイアスに影響されやすいか」を知る
次の判断への準備は、「正しい答え」を探すことではありません。
それは、「私はどのバイアスに影響されやすいか」を知ることです。
たとえば、あなたが過去の判断を振り返ったとき。
「前も同じように失敗した」と感じるなら、利用可能性バイアスに影響されやすいかもしれません。
「あのとき、もっと慎重にすればよかった」と後悔するなら、楽観バイアスに影響されやすいかもしれません。
「あのとき、もっと思い切ればよかった」と後悔するなら、損失回避バイアスに影響されやすいかもしれません。
「みんなそうしてたから」と言い訳してしまうなら、集団同調バイアスに影響されやすいかもしれません。
「最初に聞いた金額が基準になってしまった」と思うなら、アンカリングバイアスに影響されやすいかもしれません。
自分がどのバイアスに影響されやすいか。 それを知ることが、次の判断を変える第一歩です。
バイアスを知ると、判断に「間」ができる
バイアスを知ることで、何が変わるのでしょうか。
それは、判断に「間」ができることです。
次に判断を迫られたとき。 「これは損失回避バイアスが働いているかもしれない」と思えたら、一度立ち止まることができます。
「リスクが大きく見えすぎていないか?」 「得られるものを小さく見ていないか?」
そう自分に問いかける余裕が生まれます。
次に誰かの意見を聞いたとき。 「これはアンカリングバイアスが働いているかもしれない」と思えたら、その意見を「基準」にせず、他の情報も集めることができます。
次に「やっぱりこうだと思った」と感じたとき。 「これは確証バイアスが働いているかもしれない」と思えたら、反対の情報も見る余裕が生まれます。
バイアスを知ることは、判断を「反射」から「選択」に変えることです。
次の判断への準備は、もう始まっている
バイアスを知ることは、次の判断への準備です。
「前と同じ失敗をするかもしれない」という不安は、バイアスに気づくことで小さくなります。
なぜなら、前回あなたが失敗したのは、「あなたがダメだから」ではなく、「バイアスに気づいていなかったから」かもしれないからです。
そして、今あなたはバイアスを知りました。
次に判断を迫られたとき。 あなたは「私はどのバイアスに影響されやすいか」を知っています。
それだけで、次の判断は変わります。
バイアスを知ることは、次の判断への準備であり、あなた自身への信頼を取り戻すことです。
次の判断が怖いなら、まず自分のバイアスを知ることから始めてください。